Watchtower Classic Library
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親密一致の伝道
原題:Preaching together in unity


日本語

PREACHING TOGETHER
IN UNITY

Japanese

ISSUED JANUARY 1, 1955, BY THE
WATCH TOWER BIBLE AND TRACT SOCIETY
BROOKLYN, N.Y.
1955年1月 英文発行
1955年 日本文発行
発行所 ものみの塔聖書冊子協会
アメリカ合衆国ニューヨーク州ブルックリン
Made in the United States of America

アメリカ合衆国で発刊



[36]

会衆の委員[]

118 会衆の僕、会衆の僕の補佐、聖書研究の僕は会衆の委員を構成します。可能ならば何時でも、この委員は三人の異なった、男性の伝道者から形成されるべきです。彼らはその地方会衆での最も円熟した能力あるものでなければなりません。何故なら最重要の責任を帯びているからです。会衆の僕は会衆全般の監督に当っていますが、時には会衆の僕が他の二人に相談する必要があるような問題も生じましょう。委員を通じ会衆によって、取扱われるべき二、三の事項をここに述べましょう。会衆の僕は委員会の司会者となります。

119 委員は僕の任命に対する推薦書を作成し、また凡ての開拓者の申込書を調べ、その方が開拓者として任命されるべきか、否かの推薦書を作ります。委員は会衆を二つの分会に分割することの適策かどうか考慮します。推薦書が協会へ送られるとき、三人の委員凡てはそれに署名します。

120 委員が討議してから、次に会衆にそれを提出するような沢山の事項があることでしょう。たとえば、より良い会館を見つける、地所の買入れ、自分達の御国会館の建築、ある法律上の問題に基金を支出、貧しきもの、援助を必要としているものへの霊的、物質的の援助を与える、ある方への訪問をすすめて、彼らが慰めを得るようにする(特に不具であって、家から出られぬ方々へ)、伝道者の大多数の便宜を宜り集会時間を変更、協会へ寄附を送って、御国の福祉を推進することなどが挙げられます。委員は会衆の一般問題を取扱って行きますが、一方委員が為していることまたは為すべく計画していることを会衆へ常に知らせているべきです。[37]委員は会衆を構成している兄弟達の金銭を使っていることを常に留意していて、会衆に対する最善の福祉を心のうちにいつも保持していなければなりません。委員が会衆と関連している事項の決定を見たならば、それは会衆へ提出されて決議を問われます。若し会衆が決議に賛同の意を表わしたならば、委員はその推薦通りに計画を進めていくでしょう。若し司会者によって、会衆へ決議が提出されるとき、それが議決されるまえに、この決議の賛否を自由に討論できます。凡ての事実が述べられた後に、会衆が提出された決議をそのまま承諾し、直ちに議決することを希望し、委員に全権をゆだねるときには、更に討論を重ねることなく、決議は通過されます。


除名[]

122 会衆内で献身したもの、伝道者、開拓者、宣教者、僕の間に困難な問題が生じたとき、或いはこれらの人々がクリスチャンの原則に違反し、事態は調査を必要としているようなとき、全会衆のために、実情をくまなく調査する責任は委員にかかっています。若し必要ならば、委員はその悪行者又は悪行者たちを除名できましょう。除名とは只ならぬ重大なことであって、悪行者がエホバの新しい世の社会から追放されることを意味します。大きな責任を伴うものですから、委員は公正であって、事態を綿密に調べるべきです。若し委員の一人が実情を聴く以前に不公平な態度を示し、一方の側に傾いたような場合、委員の他の二人は霊的に全き資格を備えた円熟した兄弟を選択して第三者となし、委員がこの事柄を取扱い得るようにします。委員は決して噂話に基いて行動してはなりません。若し或る方に疑いがかけられているなら、事情は委員によって聴かれるべきです。二人又は三人の証言者の口によって物事が確証されると聖書を述べていますが、彼らがたしかに証者であって、噂話をするもの、又は聞いたことを単に繰返しているものでないことを確めているべきです。[38]委員はエホバ神の前にどんな行動を取るかを決定しなければなりません。あるものが悪いことを犯し有罪であることが判明し、彼を除名せねばならぬとき、決議が作成され、会衆へ提出されます。このようにして委員が取った処置を会衆へ知らせ、このものがもはや会衆の一員でないことを宣言します。会衆はこの決議に就いての賛否を問はれません。委員は全会衆の代りに行動をしているという責任を追っています。何故なら、委員が調査を為したからです。若し会衆の誰かが、その者が除名されるべきか否かに就き、述べたい希望を持っているなら、聴聞の折に発言して、その者を弁護するか又は反対する証言を為し得ましょう。

123 若しそのものに験しの制限を課すだけで除名しなくても良いと委員が信じるとき、委員はその試験期間を定め、これらの期間を会衆へも発表して、その者をどう取扱うべきかを知らせます。


124 エホバの民の会衆から除名されるべきもの又は彼の行動について疑問を持たれているものに会合の時間と目的を知らせて、凡ての証言者が出席するようにします。誤った行動をし、有罪と思はれるその人をも親切に扱って、どんな行動を取るべきだったかを告げなければなりません。彼はこの会合に出席するよう招待されるべきです。若し委員によって決定された日時に彼が来ない場合には、委員は彼に都合良い日を見出さねばなりません。その人に自分の申し立てを述べる完全な機会とまた彼のための証言者を委員の前に呼ぶことの自由を与えねばなりません。また委員もその人に疑問をかけている証言者又はその他の人々の出頭をも快く許すべきです。委員の決定は最終のもので、会衆のすべてによって敬意を払はれるべきものでしょう。若し除名の場合には、委員は協会へ自分たちの取った行動を通知し、そして協会は会衆へ除名者のカードを送ります。このカードは会衆の綴りの中に入れられ、除名者が復帰される時まで保存されます。次に除名者カードは協会へ返却されますが、それには、付記の日附と会衆の僕の署名とが記されています。除名されている者に対し、会衆内の誰一人として挨拶を交わすべきでもなければ、又心を打ちとけての友好を彼に差し伸べてもなりません。除名者が適当な振舞をしている限り、彼らが集会に出席するのをさし止める必要はありません。御国会館のように公衆も招待されているどの集会も、彼らに開かれています。それら除名者が来て、聞くならば、彼等の以前の行動に就いて後悔するかも知れません。然し、奉仕中心地のような個人宅での集会には、彼等の出席を許してはなりません。-ヨハネ第二、十、十一。

[39]

125 若し除名者が自分の罪を後悔し、このことを相当の期間何らかの疑惑をはさむ余地のないまでに表したならば、(多くの場合少くとも一年間、他の場合には更に長い期間)かれは会衆の僕に手紙を送り、復帰に就いて頼み、彼の嘆願についての考慮を要請できましょう。委員はその除名者を呼んで、彼の嘆願を聞き、また彼の言うことを聴きます。若し彼が本当に改心し、悪い習慣から離れ、しかも相当の長い期間そうしていると委員が認めるならば、また彼の悔悟の心の故にエホバ神はその人を許していると信じられ、そして心から悔いて、以前の路筋から立ち直っていると委員が認めるならば、このものを会衆へ復帰させるか、どうかを決定するのは委員にかかっています。若し委員が復帰を決定するとき、決議を作成し、この人の復帰を会衆で発表します。委員はこのことをも協会へ通知し、適当な注意書を記入してから除名者カードを返却します。このようにして除名されていた者もまた会衆の一員と認められ再び兄弟と見倣されましょう。[1]彼は野外奉仕に参与して、限定はされていますが、奉仕の特権を楽しむことができましょう。若し委員がある制限を彼の上に課すべきと信ずるなら、これらの制限は発表されます。彼がそれらに従うならば、良い立場を保っていると云えましょう。あるものを除名した会衆が彼を復帰すべきであって、たとえ他の会衆へ移っていてもそうすべきです。二番目の会衆は彼を最初に除名した会衆に復帰に対する推薦書を送り、その提案理由を知らせなければなりません。

126 会衆の委員は制度を清く保つという責任をエホバの前に負っています。神の新しい世の社会から或るものを除名することは重大な事柄ですが、然しながら、清からぬ汚れたものを一員として制度のうちに留めておくことは同様に重大な事柄です。


脚注[]

  1. 編集者注:「見倣され」。多分、「見なされ」の誤植。
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